ひときわ京都らしいラベルに惹かれたクラフトビールの【一乗寺ブリュワリー】のスタウトビール『一乗寺スタウト』を紹介します。スタウトといえばガツンと来るビールのイメージですが、ラベルの柔らかさにとても興味がひかれるものです。
【一乗寺ブリュワリー】とは
一乗寺ブリュワリーのホームページには以下のようなメッセージが記載されています。
京都・一乗寺ブリュワリーは、 自分らしく生きる人たちに飲んでほしいクラフトビールです。 比叡山の麓でつくる自慢のビールを届けながら、 この世界で生きる、多様な存在が描く未来を認め合い、新たな文化を生み出そうと挑戦する人々と共に、 未来への対話を育んでいきます。
とあり、京都と滋賀をまたぐ比叡山の麓で醸造しておられるそうです。京都には多くの歴史的な地域がありますが、比叡山といえば延暦寺。もちろん延暦寺を建立した最澄がおられたころにビールがあったわけではないですが、最澄の傾倒した一乗思考というところも含め「一乗寺ブリュワリー」という名称にされているのではないかと私は感じました。
ビールの種類 『スタウトビール』とは
濃厚色のビールの代表的なスタウトビール。色だけでなくカラメル様の焦がした濃厚な甘味を感じるたいへん特徴を持ったビールです。
日本ビール検定公式テキストにはこのような紹介文が掲載されています。
「ポーターがアイルランドに伝わり、ギネス社によってアルコールが強化されたスタウトポーターが始まりと言われています。麦芽、ホップの香味が強く、クリーミーな泡で重厚な味わいが特徴です。ドライスタウト(ギネスが有名)、スイートスタウト、オイスターエキスを入れて作ったオイスタースタウトなどがあります。」
ギネス社のギネスビールは窒素も使ったクリーミーな湧き出てくる様な泡でびっくりするくらいです。
クラフトビールだからこそ、さらに特徴を強化したり逆に軽くしたりできるところが面白いと私は思います。
【一乗寺ブリュワリー】『一乗寺スタウト』とは
アジアビアカップ銅賞受賞されたこのスタウトビール『一乗寺スタウト』ですが、ホームページにはこのような紹介がされています。
フルーツビール、スパイスビールが主流だった一乗寺ブリュワリーが、2016年の工房改装よりイメージも一新するべく醸造を開始した本格的なドライスタウト。直火醸造による麦芽の深い焙煎香と口内に後をひかない風味をお楽しみください。なお、グラスにつぎたてよりも15度くらいに手で温めてから呑んだ方が香りがよく立つのでオススメです。
なるほど、一新して新しい感覚で醸造されたたいへん楽しみなスタウトビールということで、私は大いに期待しています。じっくり冷やして飲んでみることにしたいです。
【一乗寺ブリュワリー】『一乗寺スタウト』の容器には面白い工夫がありました
この『一乗寺スタウト』は、330mLの瓶ビールで、舞妓はんふたりがスタウトビールを飲んでいるかわいいラベルが目を引きます。ビールは王冠ではなくマキシキャップ型のシール栓になっています。栓抜きがなくとも飲めるので、缶ビール並みに山陰線の窓から外の景色を見ながら飲んでいくというのもできますね。
【一乗寺ブリュワリー】『一乗寺スタウト』の原材料を見ただけでも興味深い香味が・・
『一乗寺スタウト』の原材料はエール麦芽、クリスタルモルトなどの通常のモルトのほかに、スタウトには欠かせないチョコレート色の濃い色の焦がした穀類・モルトとして、ローストバーレイ、チョコレートモルトが使われています。他にはオレンジピールを使ったビールです。
【一乗寺ブリュワリー】一乗寺スタウト』を飲んでみて感じた驚きのスタウト
『一乗寺スタウト』を開栓してグラスに注ぐと、スタウト特有のダークブラウンのビールが満たされていきその上にチョコレートブラウンの泡が乗っかっています。
よくスタウトビールだと泡が少ないものが多いですが、このビールはきめの細かいふわふわ感のある泡でビールとしてとても感じの良い製品になっています。
グラスを口に運び一口飲んでみるとスタウト特有の麦芽を焦がした濃い焦がしカラメル感が口の中に広がります。濃厚なダーク感の中に飲み口は軽く、一般のスタウトと言うよりも少しノーマルのピルスナービールが加わったような飲みやすいビールに仕上がっています。
ラベルのように舞妓さんがちょっと楽しみで飲んで「おいしおすなぁ」と言ってくれそうな優しい感じのスタウトになっています。けっしてガツンとくるようなスタウトではありません。程よいダーク系の原材料を使ったビールなのだと思います。
また『一乗寺スタウト』はスタウトビールなのでこがした穀類やチョコレート麦芽などによるコクが強いためか、ホップの苦味を感じる事はありません。またホップによる苦味を無理に出そうとしていないところが飲みやすくなっているのだと思い醸造技師のセンスの良さを感じます。
【一乗寺ブリュワリー】『一乗寺スタウト』はどこで飲めるの? 買えるの?
京都にある多くの業務店やレストランなどで一乗寺ブリュワリーのビールを飲むことができます。また酒販店さんや市内のファミリーマートでも購入できるところが多いようです。もちろん通信販売もあり充実したラインナップで楽しませてもらえます。試してみようかなと思われる方は、ふるさと納税をするのもひとつの手になると思います。
【一乗寺ブリュワリー】『一乗寺スタウト』まとめ
クラフトビールでは特徴を出すためにあえて極端な香味にもっていきそうなものですが、このスタウトビール『一乗寺スタウト』は中庸的で日本の風土にあった飲みやすい優しいビールになっています。また冷やしておいて飲んでみたいなと思わせるビールで京都らしさを表現しているのかもしれません。
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